第十三章 青葉のプレゼント

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「青葉、起きてる?」 「うぅ……」  汚れた青葉の身体を拭いてあげながら、芳樹は彼に問いかけていた。 「もしかして君、発情したかも」 「んん……」  裸にパジャマを着せてあげながら、芳樹は青葉に話しかけた。 「今度、病院にいってみよう」 「……」  寝ちゃったか、と芳樹は笑顔で頬をひとつ撫でた。 「まぁ、発情はΩにとって一大事だから、ちゃんと起きてる時に話そう」  自分がインフルエンザ患者であることなどすっかり忘れ、芳樹はシャワーを浴びてさっぱりした。 「Ωの発情って、何かお祝いするのかな? 赤飯炊いたり、とか?」  パジャマを着て、青葉の隣に潜り込むと、彼はすうすうと眠っていた。 「可愛いなぁ」  両腕で抱きよせ、その髪の香りを深く吸った。 「いい匂い」  まだまだ少年だと思っていたけど、発情を迎えたのならもう立派な大人だ。 「ちゃんと一人前の大人として。対等なパートナーとして、扱うよ」  改めてそう誓い、芳樹は眠りに落ちた。
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