本領発揮の変態紳士

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誘われたのは昨日。 一緒に帰ってる時に 唐突に誘われた。 「あー、 最近ごたごたしてたから、 なんか思いっきり体 動かしてスッキリしたい。」 「そうですねー、 じゃあデート 行きましょうかー。」 「そうだねーデートね、   あ゛?」 あんまりナチュラルに 言ってきたから、 ナチュラルに聞き流し そうになったわ(笑) 私が目を丸くして 若宮くんの方を見上げると、 若宮くんはニッコリと 笑ったまま、 「ん?」 と首を傾げた。 ん? じゃねーよっ! 「どさくさに紛れて デートに誘うのやめなさい、 若宮くん。」 「・・・・・ああ、  もうこんな騙し討ち みたいな誘い方しなくても デートできるんでした。 そうですよね? ・・・せーんぱい?」 若宮くんはこういうと、 イタズラっぽい笑顔で 私の顔を覗きこむ。 このヤロー、 『だって先輩も俺のこと 好きですもんね』 みたいな嬉しそうな顔 しやがって、 恥ずかしいっつーの!!! 私は口を尖らせて、 プイッと視線を回りの 景色に移した。 若宮くんめ、 調子いいんだから。  ていうか、何で体を 動かしたいって話から デートしましょうって ことになるのよ。 「・・・・・何で 『体動かしたい』から デートに繋がるわけ?」 私がチラリと若宮くんを 見ながら尋ねると、 若宮くんは「ああ、 それはですね、」 って説明をし始めた。 「次のデートは体を 動かせるところに 行こうと思ってるんです。 先輩、運動するの好き ですよね?」 「うん、好きだけど・・・ え、体動かせるとこって どこだよ??」 私が質問しても、 若宮くんは舌をちょろりと 出して、「ナイショです。」 としか言わない。 そういや若宮くん、 前の中華街デートの時も いく場所秘密にしてたな。 なんだろ、 気になるじゃんか!
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