本領発揮の変態紳士

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「あ、先輩。」 緊張でだんまりの 状態になっていると、 若宮くんが不意に 私のことを呼んできた。 「何、若宮くん。」 「・・・・・いや、 いつもの先輩も 好きですけど、 今日はいつも 以上に綺麗で、  ・・・なんか ドキッとしました。」 「えっ、」 言われた瞬間、 自分の顔の温度が上がって ものすごく赤くなって いってるのが分かった。 き、綺麗って、 ドキッとしたって、 あ、え、ちょ、 「あんた、 何言って、」 私が若宮くんの方を 見ると、 若宮くんは綺麗に 澄んだ瞳で私のことを 真っ直ぐ見つめて、 クスッと、 妖艶に笑みを浮かべていた。 え、何この余裕そうな、 自信ありげな態度。 あっ。 まさか、 こいつ、こいつ、 こいつーーーっ!!! あれだ、絶対私が デートで気合い入れたこと 気づいてんだ!!!! ダメダメダメダメ!!! 気付くなよおおお!!! 「なっ、違う!!! 私は別に、お洒落なんて、 いや違っ、」 「何が違うんですか?(笑) 俺のためにお洒落 してきてくれるなんて すっげー可愛いなって 思ってたんですけど、 もしかして俺の 思い違いですかねー?」 そう言って、意地悪げな 表情でこっちを見下ろす 若宮くん。 こいつ、全部お見通しの くせに、わざとこんなこと 聞いてきやがって!!//// ああ、そうだよ、 若宮くんの言う通り!!! 若宮くんのために お洒落したんだよっ////// それを言わせようと するとかコイツやっぱ 腹黒い!!! 「~~っ、 あんた生意気!!」 くそーー、 私の残念なオツムじゃ、 こんな言い返ししか できない。 案の定、若宮くんは 私の言い返しを聞いて、 一瞬目を丸くしたけど、 すぐにフッと鼻で 笑いやがった。 「すみません、 苛めすぎました(笑) それにしても先輩 ほんと面白いですねー。 色々と(笑)」 「今絶対私のこと 馬鹿にしただろ、 覚えてろよ。」
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