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資料2
○古賀祐介
星座:しし座
花:エーデルワイス
タロット:No.6恋人/No.13死神
イメージ:平凡な大学生/男性/文系/大人の狭間で悩める青年
どこにでも転がっている文系大学生。非リア。1視点では彼目線で進行していくが、彼自身は一般的に捉えられる主人公ではない。ただ、人間自身を基準としたいわゆる人生というものの中では彼は立派な主人公である。
・lion heart
花有によって書かれた祐介の物語。童謡をモチーフにしている。
(設定も含めて)至るところに「勇敢」という意味合いを込めたくなるのは、彼のある種起爆剤としての役割を作者が熱望したからか。とはいえ、実際に出来上がったのはそんな勇敢とは程遠いありふれた大学生だったのだが、これぞまさしく「人間」だろう。
彼の悩みはきっと彼自身にも分からない。悩みはどんなものでも曖昧で本当にあるかどうかも分からない。それなのに嫌な存在感を放って私達を圧迫してくる。そういう悩みに溺れた人間というのは、どうしようもなく醜くて愚かで情けないのに、なぜか異様に美しい。そんな気がする。
・人間は自由の刑に処されている
単視点のテーマ。人間は自由という言葉に憧れながら嫌悪しており、自由を掲げながら嬉嬉として縛られる。そういう性質を持った生物だと思う。
そもそも憧れというのは憧れであるから美しいのであって、その憧れが現実として降り掛かればそのあまりの大きさに恐怖し拒絶する。
それでは今私たちが享受している自由は本当に自由と呼べるのだろうか?それはある枠組みの中での自由ではないのだろうか?そもそも本当の自由とは何なのだろうか。私たちが語る自由は全て自由と呼べるものではなく、むしろ私たちは本当の自由を知らないのではないか?とそう思わなくもないのだ。
人間は自由の刑に処されている
サルトルの言葉。
『人間は自らが選んだ自由に選んだ行為を正当化する理由や命令をどこにももたず、自らが選んだ行為によって、自己が何であるかに答え、それに全面的に責任を負わざる得ない運命にある』(『倫理用語集』山川出版社/2014年版)
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