お妃候補の姫の出会い

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お妃候補の姫の出会い

父である天皇(すめらみこと)からの紹介で 大碓(おおうす)小碓(おうす)は、美濃から来た 二人の姫と初めて会っていた。 彼女たちは兄姫(えひめ)弟姫(おとひめ)と言った。 「はじめまして、兄姫(えひめ)と申します」 「弟姫(おとひめ)と申します」 「私は大碓(おおうす)と申します」 「小碓(おうす)と申します」 この時代は親が結婚相手を決めていた。 それは、この時代の結婚適齢期が 13~15歳となっている。 今の時代では考えられないことだ。 この時代は一夫多妻が当たり前だった。 つまり、大碓(おおうす)小碓(おうす)正妃(せいひ)として 兄姫(えひめ)弟姫(おとひめ)が選ばれたのだ。 大碓(おおうす)小碓(おうす)は、兄姫(えひめ)弟姫(おとひめ)の美しさに 心を奪われていった。 「どうだ?気に入ったか?」 「父上、ありがとうございます」 「小碓(おうす)はどうだ?」 「はい、父上ありがとうございます」 「よしよし、今夜はめでたい夜になるな。 大碓(おおうす)小碓(おうす)(きさき)を大切にするのだぞ」 こうして兄姫(えひめ)弟姫(おとひめ)は、 大碓(おおうす)小碓(おうす)(きさき)となった。 大碓(おおうす)兄姫(えひめ)小碓(おうす)弟姫(おとひめ)を それぞれの正妃(せいひ)として迎えた。 大碓(おおうす)小碓(おうす)が、兄姫(えひめ)弟姫(おとひめ)(きさき)に迎えたことで 父の天皇(すめらみこと)と母の皇后(こうごう)は、 大碓(おおうす)小碓(おうす)の幸せを願っていた。 「大碓(おおうす)小碓(おうす)が幸せになるといいですね」 「(きさき)と共に幸せになってほしいな」 「天皇(すめらみこと)のおそばに いられたことを幸せに思います。 そして、美しい皇子たちに 出会えたことに感謝しています」 「稲日(いなび)、おまえは最愛の妻だ。 皇后(こうごう)として私を支えてくれて感謝している」 「これからの大碓(おおうす)小碓(おうす)を 一緒に見守っていきましょうね」 「そうだな、稲日(いなび)。 おまえとは天寿を全うするまで 添い遂げていくぞ」 「天皇(すめらみこと)、私こそよろしくお願いします」 天皇(すめらみこと)皇后(こうごう)は、大碓(おおうす)小碓(おうす)が、 (きさき)を迎えて幸せになることを 静かに見守っていこうとそう思っていた。
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