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楽園の地
僕の名は東矢 ジュン。
九都大学考古学部の3年生。
僕は今 最近出土した約2000年前の遺構跡を発掘調査している。
僕が所属する考古学部は全国でもトップクラスの機材や人材を有し、自分で言うのも何だが出土品に関する解析能力もズバ抜けた人材が集まっている大学だと思っている。
僕が考古学に興味を持ったのは小6の時たまたま見つけたイザナル時代の食器を見つけてからだ。
その後 その一帯からは色んな物が出土して大規模な発掘調査に発展した。
そしてその時代の権力者と見られる大きな墳墓が発見された。
石室の中から金冠を装った破損の無い完璧に近い被葬者、刀剣、金細工、しかも文字と思われれる文言を削り込んだ石室内壁や壁画が多数見つかり大発見となった。
そしてその殆どが国宝に指定された。
その地域一帯は国立公園となり博物館や当時の宮殿が復元され市民の憩いの場所として、あるいは観光地として現在は整備してある。
僕が誇りに思っているのは僕が発見した食器の名前をジュン食器として命名され展示されている事だ。
20歳になった今でもこの2000年前に繁栄したと言われているイザナル時代のその文明の素晴らしさに傾倒しつつ、今でもその地域を調査すると必ず何か新しい出土品等の発見がある。
僕が今待ちわびているのは石室に刻み込まれた物が解読されイザナル文明の一端でも垣間見る事だ。
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