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口の中が粘り気を帯びてきて、本当は水分をとらなきゃいけないのだと自覚する。だけど、そんなことすれば、ジ・エンドだ。もう、耐えられない。完全なる自殺行為だ。水、水と考えれば考えるほどに、膀胱に入ってるものを意識する。確かにこれも水だけど。
水風船みたいに膨らんだ膀胱は、破裂寸前に震えていた。もしかして、これってお漏らしすれば彼の服まで濡らすんじゃ、と気づいて青ざめる。そんなの、耐えられない。考えれば考えるほどに、お漏らしするのが怖くなる。
ドッドッドッドッと、聞こえるのは心臓の音なのか、オシッコがあふれそうな音なのか。
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