和菓子造り

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和菓子造り

朝5時に起きて、火を入れる。水蒸気がもち米を吹かす。水蒸気が当たり、膨張したもち米を臼に入れる。機械で持ち上げられた杵が同じ場所に何度も落ちる。餅、饅頭、季節により、その日に売る和菓子の種類は違うが基になるものは同じだ。火を使うので、冬は暖かいのは良いが早起きが辛い。夏は早起きの辛さは緩むが、朝から汗だくとなる。日常として繰り返す光景が、この仕事は嫌だと幼心に擦り込まれていった。
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