自殺願望

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「なんだ、そうだったんだ。よかった。そうだよね、本当に首つりなんて、するわけないよね。首をつって死ぬと、首がダラーンとのびて、ション便もクソも垂れ流しになるんだってさ。そんなみっともない死にかた、お姉さんに似合わないもんね」 「なにそれ? 首ダラーン? ション便クソ垂れ流し?」 「そうだよ? 首のどこだかの骨がはずれて、首がのびるし、肛門の筋肉もゆるむから、垂れ流しだって。ううん、もちろんお姉さんは本当に首をつるわけじゃないから、関係ないんだよね?」 「……そうよ」 「あっ、ときにお姉さん、ひとつ訊いていい?」 「な……なによ?」 「お姉さんて処女?」 「なっ、なに訊いてんのよっ。子供だからって、わたしがそんなこと答えるわけないでしょっ」 「ごめんなさい。いや、お姉さんみたいにきれいな人が、処女なわけないよね。モテそうだもんね。あーよかった」 「ハァ? なにがよかったのよ?」 「ぼくは子供だからよく知らないけど、処女じゃないってことは、お姉さんの裸とか、恥ずかしいところとか、カレシに見られたことあるんでしょ? じゃあ、かまわないよね?」
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