2、静寂・惑い

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2、静寂・惑い

いいよ。 呟いたあの冬。 見つけたかった。 君の心の奥、どうにもならないほど人間たちで溢れていること。 君はそれでよかった、 波音が聴こえるうちは、日常が大切だって思える、 普通で在る。 そのことが。 分からないままに歳を重ねていく  全部、そう。綺麗な、きれいな、焦点が合わない君の事。 深さなんてものはない、何においても「このご時世だから。」 流されていく、刹那。 ふざけるな。ふざけるなよ、って叫びたい。 君の事愛してなんかいない、僕はただ君の片隅に居たいだけだ。 どうして。どうしてなんだよ、って言いたい。 僕はただ君と共に居たいだけだ。 霧に包まれて歩いている様な気持ち悪さばかり感じている。 僕はここにいる。 まだ。 ここにいる。 どこに向かおうとしても駄目なんだ。 妥協に手を振ろう、明日の僕にさよならを。 僕はこのままここにいる。
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