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「蒼太.....おねぇちゃんが会いに来てくれたわよ? よかったわね」
・・・え?
蒼太くんのお母さんに通された部屋は畳の和室で、殺風景な部屋だった。
そこには一つだけ、存在感を放つものが置かれているだけで、他にはなにもない。
「ぶつ.....だん?」
な、んで?
仏壇に飾ってある遺影。
そこに写っているのは紛れもなく、今日遊んでいた蒼太くんだった
「あの.....蒼太くんは.....いつお亡くなりに?」
「あ、そうだったわね。京子ちゃんは受験とかで忙しい時期だものね。丁度、貴女が高校に入学する前くらいかしら? 交通事故でね.....。あ、ごめんなさい.....」
そう説明する蒼太くんのお母さんの目には涙が光っていた。
「あ、いえ。こちらこそ、辛いことを思い出させてしまって.....すみません」
正直、私はまだ頭が追い付いてない。
蒼太くんは死んでる?
なら.....昼間にあった蒼太くんは?
あれは.....一体.....
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