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「・・・蒼太......くん?」
私が振り替えると、そこには確かに蒼太くんがいた。
「・・・僕ね。ずっと前に死んじゃったんだ......。丁度、この公園に遊びに行くとき。車が来てたのに気づかないでそのまま」
笑いながら、蒼太くんは私に語る。
そのどこか痛々しい笑顔を見ると私の胸が締め付けられた。
「そう......なんだ。・・・ごめんね? 私......知らなくて......」
「ううん。おねぇちゃんが知らなかったから今日デート出来たんだもん!」
そう言うと、蒼太くんは先程とは違う、屈託のない笑みを浮かべてくれた。
「僕ね、この近くを離れられないんだ。だから、今日おねぇちゃんがここに来てくれて、久しぶりに会えて嬉しかった」
「・・・うん。最近は来てなかったもんね」
「それで、今日しかない! って思って告白したんだ」
今日蒼太くんに会った時に感じた違和感は正しかった。
蒼太くんの身長は伸びていない。
彼の時間は亡くなった時から動いてないんだ。
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