0人が本棚に入れています
本棚に追加
「おねぇちゃん。今日ね、すっごく楽しかった! デートしてくれてありがとう!」
蒼太くんは笑顔のまま、そう続ける。
心の底から見せる笑顔。
しかし、先程と変わらない笑顔の筈なのに。
どこか違うように感じた。
そして、その違和感の正体がハッキリわかる。
「蒼太くん......体が......」
段々と。
私の目がおかしくなければ薄くなっているように見える。
「うん。未練がなくなったお化けは消えちゃうんだ」
「み.....れん?」
「うん! 僕の未練はね? おねぇちゃんと遊べなかった事なんだ!」
「私と......?」
蒼太くんの言葉が一瞬理解出来ずに固まる。
しかし、私が考えるより先に蒼太くんが理由を紡いだ。
最初のコメントを投稿しよう!