小さな恋人

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「おねぇちゃん。今日ね、すっごく楽しかった! デートしてくれてありがとう!」 蒼太くんは笑顔のまま、そう続ける。 心の底から見せる笑顔。 しかし、先程と変わらない笑顔の筈なのに。 どこか違うように感じた。 そして、その違和感の正体がハッキリわかる。 「蒼太くん......体が......」 段々と。 私の目がおかしくなければ薄くなっているように見える。 「うん。未練がなくなったお化けは消えちゃうんだ」 「み.....れん?」 「うん! 僕の未練はね? おねぇちゃんと遊べなかった事なんだ!」 「私と......?」 蒼太くんの言葉が一瞬理解出来ずに固まる。 しかし、私が考えるより先に蒼太くんが理由を紡いだ。
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