遠距離恋愛

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「なんか、痩せた?」 いきなり、それかい。 「そう?何もしてないけど、えへへ。でも、嬉しい」 「とりあえず、どっか店入ろうぜ」 手を繋いで、恋人らしく過ごす1日。 会うのも、過ごすのも、この季節で1日限り。 だから、彼女の楽しみは、秀治の楽しみでもある。 入ったのは、静かな雰囲気の喫茶店。 「いらっしゃいませ」 「マスター、久しぶり」 秀治の行きつけの喫茶店だった。 「おやおや、素敵なお嬢さんと一緒かい?ゆっくりしていってください」 「ありがとうございます」 隅の席に座る。 「茜、大学はどう?毎年聞いてるけど」 お互い、大学3年生。 「なんとか、頑張ってるよ。秀治から、連絡もらうと元気になるから少し辛くても平気」 この日は、なんとなく元気がなかった。 理由は、わかってる。
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