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陽菜1
「陽菜、起きなさい!朝から補習あるんでしょ?」
昨日も夜遅くまで勉強していたから、なかなか目が開かない。睡眠足りてない。でも、寝ていられるはずもなく。
「起きたー」
何とか布団がら出る。適当に顔洗って、適当に髪をくくって。着替えると、台所へ。
「陽菜、はい!弁当」
「ありがとう」
「じゃあ、行ってきます」
今日も朝抜き。早弁決定だな、そう思いながら自転車を走らせる。
桜井陽菜。17歳。高校二年生。
母と義父と三人暮らし。
母は陽菜が12歳の時に再婚した。
職場の上司だった義父。2人は大恋愛したそうで、詳しくはわからないが周りが騒がしかったみたい。母は退職せざるおえなくなり。今はパートで、クリーニング屋の受付をしている。
本当の父は、知らない。離婚したのは幼い頃だから。生きてるのか否かも知らない。
私と義父は見た目は仲良し。話するし、喧嘩したこともない。でも、遠慮した付き合いで距離感半端なくて。所詮他人。でも、大学いけるのも義父のおかげ。感謝しかない。
現在通っている高校は進学校。部活は吹奏楽と放送しかなく、多くの学生は、ひたすら勉強に青春を捧げている。でも陽菜は、現在学校では成績はビリ争い中、あまり自慢できる学生生活ではない。
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