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「陽菜、おはよう」
朝補習間に合って良かった。
「おはよう、樹。」
隣の席の樹と話し始める。
「俺さ、法学部にするわ。」
「そうなの?弁護士にでもなるの?」
「それもあるけど、法律についてもっと知りたいしな」
「陽菜は?」
「まだ、分からない」
みんな、将来を見据え始めた。
しかし、陽菜はまだ何も考えつかず、五寸先は闇な状態。
まだ二年生だし、まいっか(笑)こんなだから勉強にも身が入らず、なんとなく机に向かう日々を送っているんだろうけどね。
しかし、ある日。帰宅すると、母が封筒を手渡してきた。
『山田ゼミナール』予備校じゃないか!
「通ってみない?成績低迷してるし」
それを言われたら反論できるはずない。
高校二年の夏を目前に、予備校通いをスタートさせることになった。
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