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一人暮らしは、また考えるとして。昼前に職場へ向かう。
駅に着くと、後から小走りしてくる人が。
「かーずーさ!」
肩をポンと叩くこの女性。予備校の事務員、香山なずな。
「香山、機嫌よさそうだな」
「うん!聞いてよ、和佐」
「どうした?」
なずなは、和佐の手を引き歩みを止める。
「私、、結婚します!」
「そうか!良かったな。おめでとう」
なずなは、28歳のアラサー女性。俺の元カノでもある。温度差が原因で半年で別れたが。ま、新しい出会いがあり、婚約したらしいから今となっては関係ない話だ。
そのまま、並んで話しながら予備校につく。
「田代先生、こんにちは。香山さんも一緒でしたか!」
数学講師の山口。俺より一人年下。しかし社歴長いから、先輩ポジションだ。
「香山さん、そういえば今日夕方に来る体験の学生さん案内してくれるんだよね」
「はい。6時です。山口先生その時間は授業ですよね?田代先生は空き時間みたいなので、同席して頂くつもりです」
「そうか、宜しく。」
「はい」
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