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第二話
ガサガサ
音がするのでそちらをみてみると
ブヒーッ‼︎
「うわっ」
高さ約1メートルほどある猪のようなモンスターが現れた
俺が驚いてよろけるとイルが受け止めてくれたので尻餅はつかなかった。
そしてイルは俺の前に立ち、腰にぶら下げていた剣を鞘から抜き、猪に剣先を向け構える
ブヒーッ‼︎‼︎
猪は俺たちに向かって走り出した
同時にイルも走り出し、イルは猪を切り裂いていく
そして猪の頭頂に剣をふるいトドメを刺した
はぁ?え?頭頂を?頭骨…え?まさか割ったの?
そこ狙うの初めてみたし倒すのも早くなってる…
うそやん( ゚д゚)
それはイルが強くなっていることを表していて…差が大きく開いてあることに少しショックだった
同時に、やばっめっちゃ頼もしいなイル!
「大丈夫か?ゲガはないよな?」
イルはこちらを振り返り、寄ってきた
「大丈夫だよwおかげで助かった、さすがだなぁ」
いつのまにかそんなに力つけてたの?なんて質問をしたらイルは目を背けながら別に、としか言わなかった
ちぇっいいじゃん、はやく力つけるコツとか聞けると思ったのになぁー(ㆀ˘・з・˘)boo
しばらく木の根元を見ながら歩いた
目当ての薬草はカナラといい、木の根元に生えていて今の涼しい時期になるとたくさん取れるため今の内にいっぱい取っておこうと思ったのだ。
「あっ!あった〜イルあったよ」
イルの裾を待てとばかりにちょいちょい掴んだ
「あったのか、手伝う、どれだ?」
これこれーと白い小さな花がいくつも咲いてる草を指した
おお〜やっぱりいっぱいあるなぁ
摘んだ草を袋に詰め込み、村に戻ることにした
もう辺りはオレンジ色に染まり日が沈もうとしていた
「ルナ、そこ木の根がはってるから気を付けろ」とイルは毎度俺を心配する
子供じゃないわーい!(ㆀ˘・з・˘)
村につくと俺はお礼にと毎回ご飯をご馳走している
薬屋の奥の方が家となっているため2人で店内に入り店の奥のドアを開き家に入った
「そこら辺に腰掛けていいよ〜」
イルは椅子に座ると俺の方をじっとみる
料理しづらいのよな〜まぁ慣れたけど…
よし、と薪を暖炉にくべてると
ドンドンッ と店の扉を叩く音がした
あーそういや鍵かけてたわーすまんすまん
でももう閉店だしなぁ急用かな?と店の方へ向かおうとしたら
「今日はもう閉店のはずだ、もしかすると危ないやつかもしれない」
俺が先に行くと言い先にズカズカ店の方へ行った
これで数多くの女の子たちを落としてきたのか…
ガチャ
「はい」
イルの背中からそっと前を見てみると王都の近衛兵が数人と村の面々
「閉まってたのに申し訳ない、我々は王族直属の近衛兵である。世界各地を回っていて現在、ここの村人全員に行ってもらいたいことがある」
そういうと水晶玉のようなものをこちらに出してきた
「これに手をかざしてみてほしい」
「我々は今、勇者を探しているのだ」
勇者!?(・Д・)
勇者探してるってマジかwwこれ自分にもワンチャンあるんじゃねとか思って「はい!やりたい!俺先にやっていー?」とかイルの顔を見た
「怪しいと判断したら叩き割る」
とイルは近衛兵に睨みながら言った
おいおい…んな物騒な…
てか勇者かどうかどうやってわかんだ?
「これって勇者だと何がおこるんですか?」
「勇者様だとこの魔力玉は割れる」
へーこれ魔力玉っていうんだー
玉に手をかざした
…
…
…
何も起こらなかった
ガーン…まぁ…うんそうだよね…わかってましたよ…うん、素敵な夢をありがとう
俺はうなだれつつ一歩後ろに下がった
そして次はイルがやると分かると村の連中は
「イルよ!」「イルかもしれんな勇者は」「イルならきっとそうよ!」
と騒ぎ出し、女の子たちはキャーキャー言っていた
俺の時と態度違くね?(T_T)
てかなんで近衛兵がわざわざ各地回ってんの、王都に集めりゃいいのにwシンデレラかなんかですか〜王子様がお姫様探してんすか〜
いや、王子様ここにいなかったわwww
「イル〜もし、イルが勇者だったら俺寂しーわ〜」なんて手を後頭部で組みながらふざけて言ってみたら
こちらを振り向き、目を見開いていた
そして、目を伏せ近衛兵をまた睨み
「どうせ割れない、こいつらが嘘を言っているかもしれん」
めちゃめちゃ近衛兵疑ってんやんww
近衛兵ビビってるからやめたげて
「ちょっwイルwww疑いすぎw」
なんて笑ったらイルは魔力玉に手をかざした
瞬間
パリンッ
(・Д・)
…
…
わ…割れた…
「お、おお!勇者様!」
近衛兵もまさか割れると思ってなかったのかビックリしていた
…お前が勇者かよ!?
ヒヒーン‼︎‼︎
いきなり複数の馬が店前に止まり、上には人が乗っていた
髪は金髪で碧眼、白い騎士服には細かい刺繍が施されている
明らかに貴族しかもかなりくらいの高そうな
「!それは…勇者が見つかったか!遅れてすまない、私は第一王子カイル•アスタシアだ」
王子(・∀・)キターーーーーーーーー!
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