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それから数ヶ月後、遠征から帰った父に早速ヴェインが犬を飼いたいとお願いをしてくれた。
「うぅむ。…リデルには早いんじゃないか?
ヴェインならば、使役していても変な年齢ではないが」
「いえ、僕はいりません」
「私もまだリデルには早いと思うわ」
案の定、両親はあまり良い顔をしない。
3歳児に犬の面倒は普通に無理だしな。
ヴェインも馬鹿正直に自分はいらないって言わないで、嘘でも欲しいって言ってくれれば犬を飼って貰えそうなのに…。変に真面目なんだからなぁ。
よし! こうなったら、キュルルン♡とお目々を潤ませて泣き落とし作戦だ!
「おねがいします。ぼく、ちゃんとめんどうみるから!」
「うぅむ…」
「おねがい、おとうしゃま〜」
「う、うぅぅむ…」
「おかあしゃま〜〜」
「あらあらあら♡」
効果はバツグンだ!あと一押し!
俺は、父親の足にしがみついて頭をウリウリと擦りつけながら上目遣いで懇願した。
「ねっ? ねっ? ねっ?」
「ぬぁぁ〜っ仕方ない! ちゃんと面倒みるんだぞ?」
「やったぁ!」
「よかったな、リデル」
「はい!」
甘い。実にこの家族甘々である。
やったぞ! 我が家にワンちゃんがくるぞ!
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