星降る夜にあなたと

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「それじゃ、新商品は麻婆豆腐丼と鶏そぼろ丼、あんかけ中華丼でパッケージの写真を来週、撮るって事でお願いします。」

「了解です。橘さん、あとは吉田から細かい報告を上げますので、そちらをご確認ください。」

　私が、見本写真を撮ってパッケージデザインを考えていると会議室には、市ヶ谷部長とふたりになっていた。

「あの…橘さん、ご迷惑をかけた事だし出来上がった打ち上げも兼ねて、今夜食事どうですか。」

　市ヶ谷部長の突然の申し出に、驚いて思わず書類の束を落としてしまった。

「あ、すみません。」

　書類を拾う私の横に膝をつき、一緒に拾いながら市ヶ谷部長は、私の耳元に近づいて囁いた。

「橘さんとふたりきりで。」

　私の心臓は、めちゃくちゃうるさくなった。