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 最初は、そのまま二階に住むかべつにアパートで暮らすかという話だったが、お義父さんと浩太さんが、張り切って母屋の横に離れを建てていて、完成まで二階に住むことになった。  母屋は、社員のために宿泊できるようにして、離れは、私たちがプライベートの時間を寛いで、なおかつ麻子さんが気兼ねなく泊まっていけるように建てると浩太さんが教えてくれた。  片瀬家は、みんな優しい。 私も片瀬家の人間になったんだから、みんなに優しくなりたいって思う。 「愛莉、疲れただろ。愛斗と一緒に横になってきたら?」  私の横では非日常な1日に付き合って、お疲れ気味な愛斗が小さなあくびをしながら、べったりくっついて離れない。 「とりあえず愛斗を寝かせてくるね。」  二階に上がり布団に愛斗と横になると私もあっという間に眠りに落ちていた。
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