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 目が覚めたときには、辺りはすっかり暗闇になっていて、浩太さんが私の横で、眠っているようだ。  夕ご飯も食べず、お風呂にも入らずに眠っちゃうなんて妻失格じゃない?と落ち込んでしまう。  とりあえずシャワーを浴びて来ようと起き上がると 「ん…愛莉、起きた?」 「ごめんね。起こしちゃった?」 「大丈夫だよ。やっぱり疲れた?熟睡だったもんな。シャワー浴びといで。」 「うん。行ってくるね。」  二階には、シャワー室があるので、そちらでシャワーを浴びていつものスウェットに着替えてから、今日が一応初夜だと思い出した。  初夜なのに色気も何もないスウェットの上下で、女子力も何もなくていいんだろうか… 「愛莉、どうかした?」  真剣に悩み始めていたので、いきなり浩太さんに話しかけられてびっくりした。 「な、なんでもない。あ、大事な事を言うの、忘れてた。 浩太さん、お誕生日おめでとう。」  もう少しで日が過ぎちゃうところだったから、言えて良かった。 「愛莉、誕生日プレゼントは?」 「あ、式の準備でバタバタしていて、まだ用意できてないの。ごめんなさい。」 「だから…プレゼントは…わ、た、し。うふっとか言うやつは?」 「え、えー。そんな事…」    顔が赤くなった私をリンゴみたいと言いながら、浩太さんは皮を剥くようにして、おいしくいただかれちゃました。
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