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「……何?」
突然、人間さんって言ってきた宇宙人は、なんか今までと違ったような気がした。
優しい顔で、優しい声でそういう。
まるで人間かのように。
でも数少ない人間をさっき私たちの目の前で殺したんだ。
それは、もう宇宙人と言ってもいい。
優しかろうが関係ない。
宇宙人は宇宙人だ。
「僕、君たちのことを知りたいんだ。」
ほらまた、優しい声で言う。
なんでなんだろうか、何故か惹き込まれるような感じなのだ。
本当に不思議だ。
「沢山の情報とか宇宙人の方に漏れてるでしょ?もう教えなくても大体わかるはずさ。」
「それもそうなんだけど…、」
「やっぱり僕のこと覚えてないんだね…」
覚えているわけない。
だって、無関係じゃん。ただの宇宙人じゃん、なんで…?何故…?
意味がわからない。こいつが言っていることは、そこらじゅうにいる宇宙人とは全然雰囲気が違うのはわかる。
でもなぜ、…。
「覚えているわけないだろ?だって赤の他人じゃんか」
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