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我が家の話
今日は我が家のお話を書きます。
ちょっと暗い話に感じるかもしれませんが、そんなに暗く思っていませんのでお気軽にどうぞ。
我が家の息子は先天的な病気を持って生まれてきました。発達障害とか自閉症とか言われている脳の病気です。
生まれながらに物静かで、あまり人と目を合わせない赤ちゃんでした。1歳検診では耳が悪いのかな? とも思われましたが、落下物などの音に驚く仕草を見せて、そうではないと分かりました。
つかまり立ちばかりで歩かなく、どうしたものかと思っていたら突然走り出したり。ハイハイが長かったせいで足腰がしっかりしていたようです。
2歳の時に児童相談所へ行き、中等度の発達障害児と確定。(今は重度ですけど、見た目だけ健常児)
僕はあの時、児相の建物に入るのも怖くてビビッていました。「僕はDVなんてしてないぞ!」と変な偏見を児相に持っていたから。
「お父さん、テストの結果、今の息子さんは1歳程度の知識です。健常の子と比べると半分くらいかな」
「半分ですかあ……じゃあ二十歳の頃は十歳程度か。それなら人生生きていけるかな……」
「いいえ。これからどんどん息子さんは遅れていきます。絶対に期待しないでください」
「そ、そうなんですか?!」
「でも悲観的にならないでください。みんなでサポートしながら出来ることを伸ばしていきましょう」
そんなやり取りをして静かに妻と帰宅した記憶があります。お先真っ暗だあになったし、楽しい未来が消えた感じでした。
公園で遊んでいる親子を見ると未だに羨ましく思います。まあ、娘とは遊んでいますが。
それからはいっぱい障害についての専門書を読みました。勉強会や講演会にも参加していろいろ知識を得ました。
その中で絵カード「DROPS」や「PECS」を知り、家には絵カードをあちらこちらに貼れるように工夫しました。
漫画「光とともに」やニキリンコさんの書籍からもいろいろ学びました。分かりやすいし、共感できるし、泣けて笑えました。
息子はほとんど言葉も喋れませんが、いつも笑顔で、音楽や絵本も大好きです。読み聞かせていると静かに聞いています。太鼓が大好きでいろいろ叩いて音を鳴らしています。散歩やジョギングも好きで、暇な時は5キロ歩く時もあります。(僕がマラソン好きなので)
困りごとはなんでも口に入れて噛んじゃうところ。あとは食べ物を反芻するところ。口元が臭くなるから食事の介助の時は食べ方や反芻しにくい食べ物をチョイスしながら気を付けてます。
臭さの原因は主に脂肪成分。なので無脂肪の物をよく選んでいます。あとは胃の中で浮いている食べ物かな。なので最後にご飯をきっちり食べてもらい上から蓋をする作戦で。
ケーキを選ぶのも一苦労しますが、たまには生クリームたっぷり牛乳たっぷりのものを。臭くなったって食べたいよね。別にアレルギーじゃないんだから。
妻が怒りそうな時は、無脂肪牛乳で手作り!
妻は小児、緩和ケア、褥瘡ケアのリハビリの先生。知識豊富で専門書も山ほど。ちょっとアスペルガーだけど、凄く真面目な女性。美術館と静かに読書が好きみたい。
「あなたはその子の父親であり、一番の専門家なんだからね。その子の出来ることは手伝っちゃダメ。何度失敗してもいいから本人にやらせて、そして褒めて」
僕が甘いといつも怒られる。
今は養護学校へ通っています。下の娘は小学校へ通っているためPTAが2か所あり大変ですが仕方がない。
娘は生まれた時から自閉症のお兄ちゃんがいるせいで、取り扱いも慣れたもの。特になんの偏見もなく暮らしています。時には罵声を飛ばす喧嘩もしているけれど、仲良さそうです。息子も妹の歌や踊りが好きで一緒にはしゃいで楽しく過ごしてます。
娘のようなお友達が息子にできたらいいのになあと思うのは、親の儚い夢です。けれど、ご近所のおばあちゃんやスーパーのお姉さん、同僚に理解者がいて助かっています。みんな兄弟に障害を持っている人らしく、母が苦労していたことを思い出すと僕に教えてくれました。あとはダンスの先生やピアノの先生にも感謝です。障害児への理解が深く、出来ることをやって、間違ってもいいから自由に動いて叩いて弾いて歌ってをやらせてもらってます。
息子は地域の子供会に属せず(小学校じゃないため)、近所の子から変な顔で見られますが、僕が一緒にイベントへ参加し、できるだけ交流を図っています。こっちから壁を作ったらいけないと思い率先して。
どこへ行っても冷たい眼差しは拭えませんが、父親がそれに怯むわけにはいきません。
うるさい場所も平気な息子に、いろいろ体験してもらおうと遊園地やあちこちの公園、動物園、水族館、観光地に飛行機と。妻は嫌みたいで、僕と息子と娘の三人でよく出かけます。たまにシングル家庭と勘違いされるくらい。
今年の春に劇団四季と東京観光、キッザニアを計画していたけれど。
コロナのせいですべて行事中止! 子供会行事も中止。
せっかく今年は僕、子供会の役員だったのにい。アピールする場がなかった。
息子がきっかけで僕は小説を書きました。次回、その話をしますね。
コロナでマスク必須ですよね。でも、息子は噛むの大好き人間。口元のマスクは大変。油断すると外して口に入れちゃうから、妻と考えた結果がこれ!
手術用のマスクと同じように上下にそれぞれ紐を通し被るようにしちゃいました。これなら外せない。けれど噛まれるのは仕方がない。紐はヒートテックを細く切って再利用。ほどよく伸びるから使いやすい。
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