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柳田先生…
「原センセ……」
濡れた瞳の柳田に見つめられ身動きがとれずにいる颯汰の耳元に、柳田がゆっくり顔を近づけた。
ダメだ!!
流される!!
颯汰がぎゅっと目を瞑ると…。
………。
ん?
さっきまで乳首を弄っていた手がとまり、颯汰の顔の横に顔を埋めた柳田の口から、すーすーと寝息が聞こえる。
んーーーーー!?!?
颯汰の上に覆い被さりながら寝息を立てている柳田の体を、力一杯押しのけると…。
寝てるんですけど!!!!!
柳田はすやすや気持ちよさそうに寝ていた。
「柳田先生!柳田先生!起きてください!!」
颯汰が柳田の体を揺するが、ピクリともしない。
「柳田先生……」
って起こしたら、また襲われるかもしれないじゃん!!
ここは、そっと寝ていただこう…。
ゆっくりと柳田の体の下から這い出ると、颯汰は寝室から布団と枕を持ってきて、布団をかけ、頭の下に枕を敷いた。
………。
本当に世話が焼ける…。
襲われた時は、本当にビビったけど、だいぶん酔ってたからな……。
って言っても、許せませんがね!!
あまりにも幸せそうに呑気に眠る柳田のおでこ突くと、柳田は少し痛そうにしたが、またニコッと笑って眠り続ける。
本当は怒るところなんだろうけど、こんなに悪意のない寝顔を見ると、なんだかこっちまで笑えてくるよ。
さて、俺も帰りたいけど、柳田先生、起きないだろうな…。
俺が帰ったら家の鍵閉める人いないし、そんな不用心な事させられないし……。
………。
「今回だけですからね!!」
颯汰は上着を着込むと、ソファーに座りながら眠った。
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