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BL講座
2度目に柳田の家に着いたのは、午後1時。
『ランチデート設定したい!』という柳田の願いは、颯汰に即断られ結局宅配ピザを取り、ピザやワインを飲み食いしながらの
『柳田特別講師!BL講座』
が、始まった。
第一回目のお題は『オメガバース』
颯汰は基本的な『アルファ』『ベータ』『オメガ』設定を聞き、持参したノートに内容を書く。
そしてある程度講義が終われば、ソファーでワインを飲みつつ蒼汰は柳田オススメオメガバースシリーズを読み、そのそばで柳田も漫画を読んでいた。
『オメガバース』
なかなか面白い設定。
これ考え出した人、天才だな。
「そういえば柳田先生。質問があるんですけど…」
「え!?なんですか!?原先生からの質問、嬉しすぎます!」
颯汰に質問をされ、柳田は今日1番の笑顔だ。
「オメガの子宮ってどのへんにあるんですか?」
「!!!!知りたいですか⁉︎」
目をぎらつかせた柳田が颯汰の顔をぐいっと覗き込む。
ん?
柳田先生の変なスイッチ押したか⁉︎
目の感じがヤバい…。
「…ええ…まぁ…。素朴な疑問です……」
「実は…前立腺の上に膀胱があって、その上みたいですよ」
柳田がさらに颯汰に近づく。
「原先生、前立腺って体のどのあたりにあるか知ってられますか?」
「へ?…いや…詳しくは…知らないです…」
「BL語る上で、前立腺はなくてはならない不可欠部位です」
柳田がさらに颯汰に近づき、あと一押しでソファーに押し倒されそうだ。
なんかヤバい体制じゃないか?
柳田先生の目も座ってるし…。
「…じゃ…じゃあ、また勉強しておきます……」
颯汰が柳田から逃れようとすると、
「原先生、お教えしましょうか?」
ますますに柳田は颯汰に近づくとソファーに押し倒し、逃げ場を無くした。
「柳田先生…冗談ですよね…」
「本気です」
「酔ってますよね…」
「酔ってます。でも本気です」
柳田は押し倒した颯汰の上にしっかり覆い被さり、耳元に近寄ると、
「次は講義から実技に移行します」
囁いた。
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