俺、とんでもない男に出会う

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土木技術者として出向してきたはずの俺に「ミスター・ミナカミは何しにF国に来たの?」ってあっけらかんと聞いてきた、ダーチャとのディープ・インパクトは、もう、一生忘れられない。 ビジネス出向でこんな質問、あり得ないだろう、普通。 前情報もろくにない長期出向先で、不安しかない心細い状態。かつ空港から街に行く車中で、その言葉を聞かされてみろ。 誰だって絶対に「今すぐ車を逆走してくれ!!」と思うはずだ。 なんてこった!とんでもないところに来た、というのがF国初日の偽らざる感想だった。
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