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二人の出会い
武志と寛子には、3人の子供がいた。
長男の真樹と長女の香織が双子で生まれ、
3年後に次男の浩之が生まれた。
二人の出会いは大学生の時だった。
当時、大学1回生だった武志が、
大学4回生だった寛子に一目ぼれして
二人は交際をしていた。
やがて、寛子が武志の子を身ごもったことで
二人は結婚をして夫婦になった。
二人は学生結婚だったため、
武志が大学卒業するまでと
社会人になってからの初任給では
家族5人で暮らすのは大変だった。
しかし、二人の両親が
二人の生活をバックアップしていた。
バイクが好きだった武志は、
学生寮からバイクで大学に通学していた。
武志の持ち前のルックスが
功を奏したのか女子学生のなかで
私設ファンクラブができていた。
この時4回生であった寛子は、
大学に行くのは卒業論文のゼミと
単位の取れていない
授業に出るだけであった。
そんな二人が出会ったのは、
武志がいつものようにバイクで
学校に来ていた時であった。
この時、武志は長い髪の女性に
見とれてしまっていた。
この女性が寛子であった。
「あの子、イケメンだね。
バイクに乗っていてカッコイイね」
「確かにイケメンだね。
彼女いるんじゃないかな?」
「寛子、物怖じしていると彼氏できないぞ」
「やめてよ、依子。
焦っていてもしかたないよ。
授業始まるから行こう」
武志は、寛子の清楚な姿に
一目ぼれしていた。
「武志、どうしたんだ?」
「あの人、何回生?」
「見た感じ上級生だな。
オレたち1回生にいなかったぞ。
武志、気になっているのか?」
「うん、月下美人のような人だった。
もう一度、会えるかな?」
そんなことを友人と話していた武志は、
寛子に会えることを願っていた。
恋の神様は、武志の気持ちが
伝わったのだろうか。
次の日、武志と寛子は運命の再会をした。
武志は、一般教養の必須科目である
人文地理の授業を受けていた。
この授業に寛子が、
仲の良い友人と一緒に受けていた。
武志は、寛子に会えたことが嬉しかった。
そして、授業が終わった時に
武志は寛子のいるグループに向かっていた。
その時に武志の同級生が口々に言った。
「あれっ、松島くんだよね?」
「4回生に何か用事かな?」
その言葉にも武志にとって
どこ吹く風になっていた。
やがて、武志は寛子のいる場所に到着した。
「あの、オレ1回生の松島武志です。
オレとつきあってください」
「私でよければよろしくお願いします。
私は4回生の宮崎寛子です」
「寛子さん、ありがとうございます」
こうして武志と寛子は、
交際をすることになった。
これから先は、次回の講釈で…。
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