プロローグ。

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 目を合わせづらい。怖い……。 私が苦手なのは、その極悪面だからだ!  不知火課長のイケメン偏差値は……。 身長・90。スタイル・90。ボイス・100。 キャラ・-90。そして重要な顔面・-90。 トータル500点中100点。 背も高いし、スタイルも筋肉質で悪くない。 ボイスは、イケボなのだが……。  キャラが、すぐ部下に怒鳴り散らすぐらい短気だ。 Sキャラにしたとしても愛想が無さ過ぎるからマイナスだ。  顔なんて、何処かのヤクザの親分にでもなれそうなぐらい目付きが悪い。怖い顔面のためマイナス。  あんなのでは、お店の店員だったら女性客が寄り付かないわね。なによりタイプじゃない。 「ここに居るって事は……お見合いでもする気なのか?」 それと関係なく話しかけてくる不知火課長だった。 「い、意外ですね。課長もですか……?」  慌てて話を逸らすように返事を返した。 ま、まさか不知火課長が婚活パーティーに来てるなんて思わなかった。  結婚願望があるなんて思えないし……。 「当たり前だ。俺もすでに42だしな。  家庭の1つでも持っていないと……って俺の話は、どうでもいい。質問に答えろ。宮下」  ギロッと睨み付けられる。ひぃぃっ!? やっぱり……怖いのよ。  しかも何故尋問みたいになっているのよ? 「は、母親に強制的に参加させられました」 「強制だと……?」 「私は、今仕事が楽しくて仕方がないんです。  なのに……母が結婚しろとうるさくて」 嘘じゃありませんからね?けして……。  するとハァッ……と深いため息を吐いてきた。 えっ?何でため息を吐くの!?  も、もしかして参加理由に呆れてるとか……? 有りえる。課長ってやるからには、真面目にやれって言うタイプだもの。 「宮下……やるからには、真面目にやれ」
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