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這わす手が胸に触れ、柔く揉むとくぐもった声が吐き出された。その顔を見つめたまま口を離せば、閉じていた瞳が水分を含んで開く。
「下着、付けなかったの?」
分かっていたのに、わざわざ聞くのは意地が悪いだろうか。恥ずかしそうに言葉を詰まらせる姿が可愛くて、やわやわと触れながら音を立てて口元にキスをする。
「だ、って、着替え、向こうになかったから、葵くんが入ってるあいだに……って、……ぁっ」
服を上まで捲り、露わになった胸に唇を寄せた。赤い先端に吸い付けば、小さく声を漏らす。舌先でつつき、ざらついた表面で擦り、口に含んで舐め上げる。反対の膨らみも何度も感触を確かめながら、視線を上げて様子を窺った。
妙に静かだと思えば、両手の甲を口に押し当てて目を固く瞑っていた。恥ずかしさを耐えるように頬を上気させる姿は背徳心を刺激され、欲情を煽られる。
「声、聞きたい」
手のひらに口づけ、そっと解く。わずかに濡れた口元が、照明を受けて光っている。
「脱がすよ」
「ま、まって、電気消したい」
「えぇ、今更……」
散々見た後なのに、いざ裸になると思うと恥ずかしいのか、もはやほとんど脱げかかっている服をがっしりと掴んだ。部屋の隅まで消しに行くのはめんどくさい。たった数秒でも、離れたくない。
そっと手を下に伸ばし、僅かに開いた隙間から内股を撫でた。突然触れられた場所に驚いたのか、花さんがはっと息を呑んで目を丸くする。何か言われる前にと早急に唇を合わせ、舌を捻じ込ませた。
短いズボンの裾に手を入れれば、中心には簡単に触れられてしまう。予想通りに隔てる布は無く、指先を割れ目に滑り込ませれば、微かに濡れた場所へと辿りつく。
「ん……っ、……は、ぁ……」
唇を離し、すぐにまた重ねる。何度も啄むようなキスを繰り返し、時折咥内を刺激する。
秘部からだんだんと液が垂れ、それを塗りたくるように広げてこすり、前後に往復させた。前方の小さな膨らみを刺激すれば、開いた口から熱い吐息が漏れ始めてくる。
「ぁ……っ」
「気持ちいい?」
触れるたびに、ぐちゅりと音を立て、指先にとろけた液体が絡みついてくる。もやはズボンにも染み込んでいるだろうが、下着を履いていないのだから仕方がない。
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