サイコパスの生態

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 彼の態度に遠慮なんてなかった。  内容以前に、喋り声のせいでテレビの音が聞こえない。うるさい。  ――気を遣えよ、馬鹿(怒)  と、テレビの音量を上げる嫌がらせをしたら、「るっせーな」と文句を言いながら部屋を出て行った。  それからは私の前で電話をすることはなくなったけど、私への配慮ではなく、邪魔をされるのが嫌なだけだろう。  もちろん、申し訳なさそうな態度なんてかけらもない。  一度、怒ったら、彼は彼女がいかに親切かを説明し「だから好きになった」と、それが当たり前の帰結であるかのように結んだ。  きっと「好きになる事情があったから好きになった」は、彼のなかでは不可抗力みたいなものなんだろう。
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