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「はっあぁっ!」
すっかり解され受け入れる準備のできたそこに、長谷はゆっくりと入り奥に進んで行く。
つい力を入れてしまう体を緩めるように、俺は大きく息を吐き出した。
「ヤバ。すげー気持ちいい。すぐイったらすまん」
そう言いながら、長谷は俺の頭を撫でる。
「俺も……やばいくらい……気持ちいい……」
長谷の首に縋りつき、思った事を心のままに口にする。俺の心はあの人にあるはずなのに、体は正直に目の前の男を求める。
こんなに気持ちいいの初めてかも知んねぇな
長谷に揺さぶられながら、そんな事を思う。
長谷は、まるで恋人にするように俺の体に唇を落として印を残していく。
俺のものだと言わんばかりに。
本当なら、こんな事許したくない行為なのに、時折あまりにも切なそうな瞳で俺を見ているから、何も言えなくなる。
「あっ……あぁっ!」
自身は俺の中に入りながら俺の起立したものを手で刺激して、俺の耳元に唇を寄せる。
「……大祐。好きだ。今だけでいいから俺の名前呼んで?」
俺の耳たぶを食みながら、長谷はそう囁く。
今まで俺たちは苗字では呼び合っていたが、そんな事言われた事は無かった。
「……なぁ。俺の名前。知ってるだろ?」
耳の形をなぞる様に舌を這わされて、背中を甘い痺れが襲い、俺の中もそれに反応する。
「あんま絞められると、お前に名前呼ばれる前にいっちまいそうなんだけど」
そのまま耳元でふふっと息を漏らして笑われ、それにすら俺の体は反応した。
「んっっ……。た……くや……」
動きを止めない長谷に、何とかそう言うと、「もっと。……もっと名前呼んで?」と長谷は泣きそうな声で囁く。
「……拓矢」
もう一度そう言うと、長谷にギュッと抱きしめられる。顔は見えなくて、一体今長谷がどんな表情しているのか想像すら出来ない。
抱きしめた腕が離れると、長谷は体を起こして俺の両膝を持ち上げた。
「悪りーな。全然余裕ねーわ。明日起き上がれなかったら責任取る」
「なんのっ!」
責任だと聞く前に、長谷は俺の中に深く入る。
「うっあっっ!」
いいところを探す様に中を弄られ、俺は叫び声にも似た声を上げた。
激しすぎて声も出せない程で、卑猥な水音の方が大きく部屋に響く。
「あっぁぁ!無理だっっ。もうっ」
もう限界までやってきた昂りが、解放して欲しくて雫を垂らしている。
それを掬うように指で擦りながら、長谷も熱い息を漏らしていた。
「一緒に……いこ。大祐」
そう言って俺にぴったりとのしかかる。
俺はその背中にしがみつき、声を上げた。
「拓矢っ!あぁぁっっ!」
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