片付けじいさん

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「あー、頭いてー!」 ベットから起き上がると、頭が割れるようにズキズキと痛み、胸の辺りは押さえつけられて吐きそうになる。 また今日もお決まりの二日酔い。 「泰隆、全く、相変わらずだな」 「飲みつぶれるくらいなら、飲むんじゃねーよ」 台所から顔を覗かせ、陸と仁が声をかけた。 また、勝手に俺の部屋に入って来たのか。 あ、違う。土曜日だった昨日は、俺ら三人ここで飲んでたんだ。 「うるせー」 それにしても、なんでこんなにも空き缶が並んでいるんだ?  こっちの缶は昨日飲んだ分じゃないよな? 酒の缶やペットボトル、脱ぎ散らかされた服が散乱し、床が全く見えないこの部屋は、もう立派な汚部屋だと陸には呆れられている。 まあ、見た目もしっかりしている陸には、理解しがたいだろうが、これが俺にとってベストな部屋なんだ。 ガタイが良くて、口が上手い仁は、俺の部屋に勝手に入ってくると居心地がよいと言って、居座ったらなかなか帰らない。 仁は相変わらず自室のように寛いで、テレビを見ている。 「ま、迎え酒をしたら、お前はいつも楽になるし、バイトに行く前に一本飲むか?」
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