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#009 草(ひと)違いでしたスミマセン ― ホトケノザ ―
2021.01.08
日本全国の「寒い!」という大多数の声も無視するようで申し訳ないのですが(and寒いのは変わりないのですが)、こちらの畑には今、こんな花が咲いております。
こちらは、多分春の田舎にはよく見られるホトケノザです。
シソ科オドリコソウ属、別名サンガイグサ。
昔、この花を摘んでちうちうと蜜を吸ってみた方もいらっしゃるでしょうか?
私も、一度や二度はやったかも。レンゲとかもね。
しかしこの大きさでは「甘い? いや幻覚だったのか?」というくらい微妙でした。夏のサルビアとか冬の椿とかの方がまだ甘かったかなあ。
これも春の七草、とずっと思いこんで(しかも摘んで微量を粥に入れたことも)いた私でしたが、最近ショッキングな事実を知ったのです。
実は名前はホトケノザですが、これは春の七草とは全くの別物。
実際の『The ホトケノザ』は、コオニタビラコという、キク科ヤブタビラコ属の黄色いお花の草だったのです。
なんと、見た目も科も違う、とは。
カレーを注文したら天津飯が出てきたくらいの衝撃でした(?)。
唯一の慰めは、ホトケノザを食べても特に害はない、という点でしょうか。
よく見ると、シソ科らしく、花が面白い形をしています。
昨日は七草がゆ本番の日でしたが、草を探し歩く元気もなく結局、食べた草はレタスくらいでした。
そして今日も、散歩の合間にこの花を見つけて、
「あっ、春の七草……と間違えて食った道草……」
と、かすかなる哀感をこめてしばし、見入ったのでありました。
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