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#011 名は体を表すのか? ― オニノゲシ ―
2021.01.13
ほったらかしにしておいた庭の隅から、冬とは思えない勢いで茎が伸び、葉が茂り、ついに花が咲きました。
高さは50cmくらい、葉は硬くて棘だらけ、時折、他の場所にも生えてきて、抜こう抜こうと思っているうちに取り返しのつかない状態になるヤツです。
オニノゲシ、キク科ノゲシ属。
ノゲシ(ハルノノゲシ)というものと親戚らしく、ノゲシはもっと葉が柔らかく、しかも食べるとなかなか美味いそうです。
サラダ、おひたし、天ぷらなどなど用途も広いらしく。
オニノゲシも同族なので食べられそうな気もしますが、とにかく、葉がチクチクなので、口には入れたくないですねえ。試すとしたら、天ぷらくらいか?
しかし、名付けた方はさすがです。この恐ろしい葉をみて、鬼の名を頭に載せたのか……と思って、しかしよくよく考えると。
なぜ『ノゲシ』なのか?
野、は分かります。野原にあるからね。
しかしなぜ『ケシ』? どう見てもキクでしょうが。
気になって調べてみたのが『東京都健康安全研究センター』のサイト内にある
『不正なケシの見分け方』でしたが、そうしたら、やはり葉の付き方がノゲシと似ていました。
(しかも葉の基部が茎を巻いているケシは『不正な』例として載っていました……)
しかし葉だけではなくて花もちゃんと見れば、ケシ呼ばわりされることもなかろうに。
そう感じた方もいるようで、ノゲシは別名『ケシアザミ』とも呼ばれるようです。
えっ、よけい紛らわしい??
ですね。私も以前、花壇の片隅に勢いよく生えてきたオニノゲシを、アザミだと思って開花を楽しみに待っていたところ、咲いたのが黄色い花でびっくりした覚えがありましたよ、とほほ。
まあ、花には罪はなし。
そう考えれば、『不正なケシ』だって、別に自分が不正をしているわけでもないのに。
人間って勝手かもねー。
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