一生下僕の生徒会長

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「磯部の処分だが、   退学は取り止め、 このまま学校を 卒業するまで在籍 してよし!! ただし、テストで 学年1位をキープ すること!! もし2位でも取ろう ものなら、即バイトを やめてもらうぞ!! いいな!!」 え? 私は、 耳を疑った。 先生の言葉がにわかに 信じられなかった。 磯部君、 退学せずにすむのか!? 「えーーーーっっ!!! 磯部君!磯部君!! すごいっ、やったね、 磯部君!!!!」 「「よっ、 よかったーーー!!」」 昴と稲葉君は感極まって へにゃへにゃとその場に しゃがみこんでるし、 私は逆にテンション上がって 跳び跳ねてるのに、 磯部君は何故か余裕の笑み。 なんでそんな落ち着いて られるんだよっ! 「磯部君っ、 もっと喜びなよ!」 私がピョイコラ跳ねながら 磯部君に言うと、 磯部君はクスッと笑った。 「そうだね、 俺も嬉しいよ。」 じゃあもっと盛大に 喜べやい! チラリと先生の方を見ると 学年主任は苦々しい顔つき。 というか、なぜ!? 「先生っ、 なんで退学処分を 取り消しにして くれるんですか!?」 私が嬉しそうに訊いたのが 癪に障ったのか、 キッと私の方を睨んだ。 「1年生を担当する 先生方が磯部の退学に 待ったをかけたのと、 2年の先生たちが何故か 昨日の職員会議でいきなり 退学を反対し始めたからだ! わけがわからん!」 1年生の先生・・・・? 私が昴たちの方を見ると 昴たちはニヤリと笑っていた。 と、 とにかく、 やったーーーーっ!!!! 「磯部君良かったね、 本当に良かった、 一緒に卒業できるね!」 私がバシバシ磯部君の 背中を叩いて言うと、 磯部君はちょっと 照れ臭そうにはにかんだ。 それを見て、学年主任は フン、と鼻をならす。 「嬉しそうだな、日高。 お前は無事に生徒会長の 任を解かれたぞ。」
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