完璧な生徒会長

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『なんだよっ、 俺の気持ち弄びやがって、 なんなんだよっ・・・・』 『“なんなんだよ”って 言われても困るんだけど。 もっと分かりやすく 俺に言ってくれる?』 『っるせぇ・・・・』 『ん、何、 聞こえない。』  『・・・・っ、 るせぇよっ!!! 俺はっ、 俺は、お前のことが、 好きなんだよっ、 くそっ・・・・・・!!』 『・・・・・あは、 宏介、顔真っ赤。』 そう言いながら、 眼鏡の奥から宏介を 満足そうに見つめる彰。 宏介は泣きそうな顔で 歯を食い縛る。 『キモいとか思ってんだろ、 ほんと、最悪っ・・・・ 男好きになるとか 意味わかんねぇ。』 『キモいとか一言も 言ってないけど。 宏介、顔上げなよ。』 『無理いうなっ・・・・、 俺、お前見てると、 胸が苦しくて、 自分でもワケわかんなくて、 好きって認めらんなくて、 男が男好きになるとか、 どうしたらいいか 分かんないし、 でも、俺っ・・・・・』 『馬鹿だな、 宏介。』 不意に重ねられた、 宏介と、彰の唇。 宏介の目が見開かれる。 『あき、ら・・・・?』 『俺も好きだから、 思わせ振りな態度 ずっと取ってたに 決まってんじゃん。 宏介、可愛い。』 『えっ、あっ、 あきらっ、そんな、 いきなりっ、 んやぁっ・・・・・・!』
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