ついに魔法が使われた…

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ついに魔法が使われた…

「ええと、明美先輩、3年生のイケメン上位3人衆に振られて、若松先生にも振られたんですよね。舌の先も乾かないうちに今度は2年生男子に告白ですか?」  先生に振られたことも知れ渡ってんのね。恐るべしSNS。 「先輩の恋って軽そうですね。やっぱり先輩とお付き合いは出来ません。でも、このまま先輩の後輩で居たいなあ」 「そ、そうだね、ずっと先輩後輩で居られたらいいねー」  あたしが留年しない限りずっと後輩でしょ。  放課後、夕日の綺麗な校舎の屋上であたしは相も変わらず振られた。  でも、高校在学中に彼氏を作りたい。このまま振られ続けたら留年しないと目標が達成出来なくなる。そしたら先輩後輩じゃなくて同級生になっちゃうよ。なんとかしなきゃ。  あたしは先生に振られてから、新たに膨らませてきた恋心を、まるめて屋上から投げ捨てた。
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