ついに魔法が使われた…

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 しばらくゴソゴソと音がした。 「もーいーよっ!」  隠れん坊か。あたしは振り向いた。 「あー、スッとした」  そこにはウエストのくびれが無くなった魔法熟女が座っていた。横にはウエストニッパー(コルセット)が畳んで置いてある。え?え?矯正してたの?  あたしも女子だから、体型のことは言われたくないのはわかる。くびれはどこに行ったの?なんてことを言ったら同性間でもセクハラだ。何事も無かったようにスルーするのが女子としての(たしな)み、だよね?でも、でも聞きたい。 「あれあれ?聞きたいことが有るみたいね。よろしい!優しい魔法熟女が教えてあげるね!より魔法少女っぽく見えるようにウエストニッパーで矯正しているの!苦しくても我慢する。コスプレの基本よ!」 「あ、今、コスプレって言った!やっぱりコスプレなんじゃないのっ」 「うるさいうるさいうるさい、私は正真正銘魔法熟女だっての!しかも、矯正してるときはあんたよりスタイル抜群よ!」 「うるさいうるさいうるさい、あたしは無敵の女子高生よっ!若さが武器なんだからねっ!」  魔法熟女は鬼の形相で魔法ステッキをあたしの鼻先に突き付けた。 「若さが憎い…」  怖いよ。 「それ以上歳の話をしたら、あんたをゲジゲジに変身させて踏み潰してやるわ!」  えええ?すごい!そんな魔法が使えるの?でもゲジゲジになって踏み潰されるのは嫌よっ。 「さあ、黙ってそこに座りなさい」  あたしと魔法熟女は机を挟んで向かい合って座った。 「さてと…」
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