さまーばけぃしょんが始まりまする

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「ほんっとにもう……そういえば夏休み中にも生徒会と風紀での合同合宿があるそうですが、どうなっているのですか。全く情報が届いていないのですが。」 あー合宿。去年も騒いだなー俺は変装がばれないかひやひやしたけど。二人部屋だったし、一般生徒の寮部屋とは違って寝室分かれてなかったから。 「どうやら拓哉が手配するのを忘れていたらしくてな、今徹夜で書類を作らせているところだ。」 会長が言った人は神宮寺 拓哉(しんぐうじ たくや)神宮寺家の長男だ。ちなみに会長は三男。彼は長男だけど神宮寺を継がずに何故か教師をここでやっている。俺のクラスの担任でもある。王道通り、ホストの格好をしているがただの格好つけたガリ。 大雑把の面倒くさがりなのでよく書類を渡すのを忘れたり、重要なことを言わなかったりする。なぜ解雇されないのか不思議な男だ。 「はぁっ!?またですか!というか去年の合宿でもそうではなかったですか!」 そう、去年もやらかした常習犯だ。…一回締めよっかな。 「今回行くところはもう決まっている。ただ、そこは神宮寺が所有している別荘でな。」 「わー会長のところの別荘ー?」 「そうだ、俺も何回か滞在していてかってはわかっているから安心するといい。」 ふーん、別荘か。 「そこって、山?海?」 「海だ。去年が山のところだったからな。」 海かー。川ならあるけど、別に海なんて興味なかったし。 「海!僕ねー海好きだよ!やったー!」 「海ですか、日焼け止めを持っていかなければ」 「いつ行くの?」 「ああ?確か夏季休暇の前半だったと思う。八月後半なるとクラゲが出てくるというのもあるからな。できるだけ排除はするがすべて、というのは流石に無理だからな」 クラゲ、海月、水母、うーん、イメージ画像とかテレビとかで映っていたのは見たけど、不思議生物だよな。たしか95%がゼラチンだとかなんとか、忘れた。 麻痺毒があるんだよな。それって俺には効くのかな、まあ俺だからなー今は力がないと言っても、なぁ 「椿、考え事?」 「なになにー何考えてるのー?」 「いや、魚獲れるかなーって」 毒が効くのかを考えていたなんて言えない。 「食い意地張ってますねぇ、小食の癖に」 「いいだろ、というか小食ではあるが、普通に量食べれるぞ?ただ多く食うのが面倒なだけだからな」 「いいことを聞きました。前から細いと思っていたのですが、今度からは普通のを頼ませましょう。軽いのとかだけではなくて、肉です、肉を食いなさい。」 いらないことを言ってしまった。
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