月は昇っていませんが、

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俺は取り出したノートパソコンを開いて起動する。 「【ヴァンパイア】のォ動キぃだったァケナァ」 【ヴァンパイア】幹部が持っているPCやらスマホやら【ヴァンパイア】に関するものを片っ端からハックして調べ上げる。なにやら周りが一緒に覗き込んでくるが気にしない。どうせ見ていても普通の人の動体視力じゃまともに見れねぇしな。 「はっやー」 「全然見えない」 「相変わらずの人外っぷりっすねぇ」 ウルセーヨ、見るんだァったら黙ってロぉ 「オー、アッタあっタ」 「どうなんだ」 「ムぅ、ドウやらァ、ナにかをォ探ぁシぃテェルのぉとぉ、ついデにィ縄張りを増ヤァスためラしぃねェ」 「そうか…」 そしてこの城下町に設置したが映している映像を表示した。 それと同時に【ヴァンパイア】に所属している人物を調べ上げ、映像と合わせて見つけ出していく。 そこで俺は一つ疑問に思ったことがあるので紅鴉へと問いてみた。 「ナア」 「なんだ?」 「街に入り込んゥでいィるヤツラッテノぉハ…」 「ああ」 「【ヴァンパイア】にぃ所属しテェいル奴らァだけカァィい?」 俺が聞いているのは街にいる奴らという認識の範囲だ。【ヴァンパイア】に所属しているのは前提として、それらにかかわっている人がどれだけいることか。本人、親族、友人、知人、手下、まぁ色々とある。 「…そうだな、【ヴァンパイア】の手下、ぐらいまでできるか?」 「ヒャハハハはははァっ!!!」 「「「「!!?」」」」 「ダァレに言ってんノぉサァ……俺ダぜェ?コンナもんチョチョイィのチョイよォ~!」 早速その範囲内の奴らを次々と特定していく。結構な数が入り込んでいるな。ふむ、数人は今排除しているところらしいがそれでもすり抜ける奴は多いからな。 「デキタァヨゥ?現在地ぃ、言オッかァ?」 「だそうだ、行けるか?''馬鹿ネコ''」 『わかっている、それでは言ってくれ』 「ヤッパリぃ伝えてたんだねェ」 『それはいいから早く言ってくれ。片っ端から潰していくから』 「アイよー」 紅鴉からいつの間にか電話を使っていた携帯を渡される。 どうやら風紀委員長もとい【cat】の族長、豹らしい。 見つけた奴らを豹に伝えていく。そうしてみていると次々と街を追い出されていくのがPCに映し出される。中には暴れるやつがいるが、数人一組で対応していたため大事にすることなく収束した。 「ウん、後はァもうイナぁいかナァ…」 『そうか、協力感謝する。』 「それはァ依頼されただけだからぁネェ、感謝ナラぁ依頼したぁ紅鴉に言ってヤァ」 「ほう、それはいいな。感謝しろよ、馬鹿ネコ」 『断る』 相変わらずブリザードをまき散らしてるなぁ。寒いんだが、クーラーが聞いているところだとちと、涼しすぎるな。 「はいはイィ、仲よぉしゴッコハァ二人ィだけの時にしようナァ?」 「『仲良くない!』」 「ハイハモったぁー!」 「ハモったぁー!」 「ハモったぁー!」 「絶対仲いいっすよこの二人…」 「『うるさい!』」 モウ付き合っチまえよゥ… 生暖かイ目で見ルカラなァ
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