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「ムぅ、ギュウー!」
「ん…」
ナンだよなんだヨ、ナンナんダぁよぅ!
椿の時に引き続き、Bloodsadyでもハグをする羽目になった。…そこまで俺は何か追い込まれているように見えるのだろうか。
相変わらず、狼鴉は暖かかった。この暖かさだけはどうにか受け入れられる。他はどうか、わからない…けど悪いものではない。
そうしているとなんか狼鴉がクンクンと鼻を鳴らして
「どこかで嗅いだ匂い?」
背筋に冷汗が垂れた。バレる?…いや
「ね-ダロ」
「そう?つい最近、覚えがある様な…」
「イや、俺の匂いィ嗅イでェ覚えガアルって…チョオッとぉ」
「ん、気のせいだと思う…ごめん」
「良いヨぅ」
次からは香水でもつけてくるか。でもなぁ、アレ匂いがきついんだよなぁ。あまりつけないように気を付けねぇと鼻が死ぬ。
そして狼鴉、ハグは俺にではなく他のイケメンor可愛い子にやってほしかったぁ!!
なんでこう、俺にやるのこの子は!?もっと、他にいるだろほら周りにいっぱい…こっち見て、
…見て?
「…ファ!??」
「…!?」
すぐさま手を離して腕の中からソファーをずり落ちて緊急離脱。テーブルの下を縫うように動いて反対に出る。
「血狂いー!」
「僕もー」
「「ぎゅーしよー!」」
「……!」
やッべェ、双鴉が追いかけてきた。って、あの駄犬も動こうとして…うん、霞城に沈められてるわ。
俺はその後何分か追いかけまわされ、逃げ切った。
だが決して店からは出ない。暑いから
帰るならわかるけどPCもまだテーブルに置いてるし帰るわけにはいかない。と、おい
「触るンジゃねぇ!」
「あー!」
「見てみたかったのにぃ!」
避難している間に走り疲れた双子が俺のPCに触ろうとしたので回収した。機密情報が中に入っているから俺以外には早々弄らせねぇよ。
「テメェナァ、この中にはいろいろとヤバい情報がァはぁいってンダカラぁヨぅ、見せる訳ねェダロゥ」
呆れ気味に言うと双鴉が同じタイミングで同じように頬を膨らませて地団駄を踏んだ。
「いーじゃん」
「みたいじゃんか」
「「そこに隠れてる神秘があるならさぁ!」」
「駄目にキマッテンダロ」
「「ブーーーッ!!」」
ウゼェ、なんか殴りタァクなぁってキィタぁ…ハァ
こいつらの相手をしていると疲れる。
「なァンかモウ帰るわァ」
「えー!」
「やだぁ!もっと血狂いと遊ぶのー!」
「やぁだよォ」
「ばいばい」
「気を付けて帰れよ」
「あー!帰っちゃうんすかー!」
「黙れ駄犬がっ!Bloodsady今回もごめんね、とりあえずこいつはお仕置きしておくから、気を付けて帰ってね」
最後の光景は無かったことにして外に出た。
…最近霞城の調教…教育がすごくなってきたんだよな。絶対に怒らせないようにしよう。そう思ったらあの駄犬は学習しないというのがよくわかる。あんなに恐ろしいのに、嬉々として誘いまくるから…
帰ロう、ソレが良い
本当に最後まで締まらないなぁ
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