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今ここにいない奴らがどうなっているのか確認するために電話を掛けることにした。すると
チャララ~ン チャララ~ン ty―――
「「「「「……」」」」」
音源は何処かというと双子兄が置いていった荷物の中。少しくもぐった音を出しながら主張していた。
「本当に…ごめん…」
「…これは、探すしかないね~」
「とりあえず、誰が探しに行くか…」
気まずい雰囲気の中で話し合っていると委員長がやって来て
「そっちはどうだ」
「…携帯が、荷物の中に入ってたんだよねぇ…」
「…ああ、それは……こほん、こっちは単純に寝坊だそうだ。そのまま眠りについたので起こしに行く。」
「そっか、とりあえ、ず起こして探しに、行く?」
「ですね…」
「じゃあ~僕探しに行くよ~?」
「俺も、行く!」
俺が挙手して名乗り上げると、ワンコも一緒に手を上げて言う。うん和む
ワンコもワンコで勘も良いしな、見つけやすそう。ここほれわんわんって、いや違うか。
「とりあえず~寝坊助を起こしに行こっかぁ~副会長~今鞭持ってたりしな~い?」
「ありますよ、あまり起きなかったら使ってください。時間すぎていますし、すぐ起きると思いますよ。」
「ありがとね~」
「入ってたのか…何のために持っていこうとしてたんだ…」
俺たちがやいのやいのとやり取りしているうちに会長が愕然としていた。確かに目的がわからない。まあ、知らないほうが良いのではないかと思う。俺も入れておこうかな…
そのまま寮に行ってあのチャラ男の部屋に向かう。
「ねえ」
「な~に~?」
「それ、使うの?」
「ん~迷ってるところ~まあ、副会長の言う通り、起きなかったら使おっかな~って思ってる~」
「そ、そっか…」
そう言って、ワンコは俺の手元の鞭をじっと見つめていた。どうしたのだろうか、顔色が少し悪い気がした。
そんなことをやっているうちにチャラ男の部屋の前に着いた。そして委員長はインターホンも押さずにカード…キーかな、を取り出してドアを開けて入った。
「え、勝手に入る、の?」
「押してもあいつなら起きないだろう。ならそのまま入った方が賢明だ」
そこまであいつは朝に弱いのか…インターホンの音でも起きないって……まあ電話で起きてそのまま寝るやつだもんな。あり得ないこともないか。
俺たちも委員長の後を追って入る。
…うわぁ
「すごく、うん」
「これはちょっとぉ…」
まるで男子高校生の部屋みたいな汚さって、男子高校生だったわ部屋の持ち主。なんか部屋の隅に、こう、ナニの時に使う道具とかも落ちてる。このヤリチンめが!!
それはワンコには見せられないので見えないように俺のいる角度を調節して歩く。ワンコはそのまま純粋なままでいてくだしあ。
で、肝心のチャラ男はというと寝室に置いてあるベッドでぐーすかと眠っていた。
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