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「不服そうですが、これが条件です。」
ここで文句をいったところで仕方が無い。 なにも言いたくなくて黙っていると
「あなたの時間と身体を拘束させていただく代わりに、見返りとして哲の地位として秘書という役職と生活面では部屋と君が抱えている橋本金属の負債の返済を約束します。これでいいですか?」
「負債って・・・いくらだと思っているんですか?たかだか俺が愛人になるということの対価として成り立たないですよね」
「価値は人それぞれでしょう?とにかく、わたしの条件は今説明したとおりです。」
「それでは契約については以上です。次は仕事について。一年半ほど庶務課で社内の大まかな流れは見ていたと思います。各部署の特徴などを聞かせていただきます」
なんだろう、何か引っかかる、庶務課に配属されたことから今、愛人契約をしたこと専務の秘書になったことがすべてつながっているような気がする。
そもそもバーベキューも営業部と合同とか、配偶者同伴とか今年が初めてだと言っていた。 部長が知られたくないと思って居た、奥さんのことが公になったこと。 これも、つながっているのだろうか、なにより専務は家のことをよく知っているようだ。
この会社に入社したきっかけの親父とKISARAGIの社長の関係もよくわからない。
ただ、どちらにしても僕が愛人になると言うことに変わりは無いようだ。
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