第六章〜告白〜

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第六章〜告白〜

次の日の朝、「春人…おはよう〜今日は早いな」と草太は眠そうな顔をしながら春人に声を掛けた、春人は昨日の出来事を草太に話すと詳しく聞きたいと言い三人で屋上へと帰りの支度を持って向かった。 「なるほどね〜…俺の居ない時にそんな事が…」と草太がうなずいた。その後少し三人は黙り込み草太がいきなり「いいなー俺も友達なりたかったー」と言うと「もう友達でしょ?」と桜が言った。 草太は嬉しそうに「じゃ俺も桜って呼ぼ!俺の事草太で良いから」と言いカバンに入れていたジュースを飲み始めた。 「もうすぐ五連休じゃん?それ使って三人の『思い出』って言うの作らね?」と草太が言うと二人は「賛成」と声を合わせて言った「桜は何したい」と聞くと「普通の事がしたい」と桜は答えた。 それから1ヶ月間三人は『思い出作り』をするため映画やショッビン、カラオケに遊園地、お花見を楽しんだ。 そんなある日、桜は学校を休んだ、久しぶりに二人で[お気に入り]の所へ向かった、二人はいつもの様に食べ始めていると「お前さ…桜の事好きだろ?!」と草太が言うと驚いた春人は飲んでいたイチゴミルクを吹きそうになった。「だって、桜を見ているお前の顔見てたらそんな気がしてさ」と草太は言った。春人は「いつから気付いてた?」と聞くと「初めから」と草太は言った。その時春人は思った(やっぱり草太には隠し事は出来ない)と。 ある日、桜と春人はなぜか二人でコンテナの上に居た。「桜ってさ?今、好きな奴とか居たりするの?」と春人が聞くと、桜は「いるよ!いつもの一緒に居る人」と言った、春人は草太だと思っていたが春人は振られるのを覚悟をし桜に告白をした。 「僕…桜の事が好き…友達としてじゃなく女子として」と言うと桜は頬を赤くし「私も…」と答えた、でも春人は寂しそうな顔をした。 桜は「どうしたの?」と聞くと春人は恐る恐る自分のかこやもう一人の人格[冬人]の存在を話し始めた、桜は真面目に聞き、春人は「そんな僕で良ければ付き合って欲しい」と照れながら言うと桜も自分の過去や性格などを隠すことなく話「そんな私でも良ければ…」と言うと「僕は全然良いよ…桜は?」と聞くと「私も全然良い」と答えた、二人の間を温かい風が吹いた。 次の日、草太に付き合った事を話すと「お前ずりーぞ…でも良かったな、これからはお前が桜守れよ」と言った、その顔はどこか残念そうで、でも嬉しそうな顔だった。春人は(草太も好きだったのか…悪い事をした)と思った、草太は春人に「約束な」と言った。 春人は草太に言われた様に(これからは僕が桜を守る)と心に決めた。
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