あたしの意地悪な神様

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 子どもの頃から近所の神社に事あるごとにお詣りにきていた。ほとんどは恋のお願いなんだけど、叶ったことはなくて、寧ろうまくいかないことばかり。仲の良い友達は、神社(ここ)でお願いしたら恋愛成就したんだって嬉しそうに話してた。だからあたしもって思ったのに。  小学校五年生のときに好きだったはやとくんは、あたしが告白する直前に、別の女の子がした告白に応えてしまった。中学二年生のときに好きだった祐也(ゆうや)くんは、放課後の教室で派手な見た目の女の子とキスしている場面を目撃してしまった。高校一年生のときに一目惚れした長谷川(はせがわ)くんは、突然学校に来なくなってしまった(後から聞いた話によると、暴力沙汰を起こして退学処分になったらしい)。  他にも思い出したら悲しくなっちゃうくらい、あたしの恋はうまくいったことがなかった。とにかく、あたしはそれでめげてしまって、しばらくこの神社に来るのをやめていた。だって、神様が意地悪しているとしか思えないんだもの。
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