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「ごめん、なさい。皆」
「そんな、謝らないで。あたしたち、阿須ぴょんが大好きなんだよ!」
「さゆりん、でも」
「勇気をいつもくれて、おばあちゃんを助けてまでくれて……いつだってあたしたちに笑顔をくれた! それに、悩んでれば大丈夫だよって励ましてくれたじゃん! チェキの旅に、素敵な言葉をかけてくれて……」
さゆりんは必死に私の手を握って叫んだ。
ほかの二人もうんうん戸必死に頷いている。
「でも、私、あんなにデブスで」
「そんなの関係ない! 努力で今みたいなかわいいアイドルをやってるあなたが好きなの!」
「うん! そうだそうだ。それにボクのいとこが実はあずぴょんと同じ学校でね。いつだって率先して面倒な仕事をやってくれてるって聞いたよ!」
「太郎……」
「うちは、うまく……いえない、けど、それでもあずぴょんがすき……」
「舞ちゃん」
皆が口々に私の好きなところを語ってくれた。耳まで赤くして、鼻息を荒くする姿は愛しくてたまらなかった。そんなにも私を好きで居てくれる人が世界に確実に三人も居るのだと思うと元気が出た。
私はうれしくて言葉にならないまま泣いた。その日は、目を赤くしたまま、一生懸命歌った。三人だけのための、歌だった。者著にはこってり怒
られて、その日のうちにもうすぐ契約が終わると告げられた。もう契約は
延長できないのだという。そう、私にはアイドルとしての価値はすでにないのだ。だけど私は。
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