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私が地下アイドルという仕事を始めた理由は、とても惨めなものだった。
「眉村ってさ――ぶりっこで浮いてるよな」
「わかる、いつもピンクで固めて、二つ結びにリボンつけて。ダッサイわ、なんか作ってない? キャラ」
中学を卒業してすぐに、私は高校で浮き気味になった。小さな村の、小さな小中学校で育った私は家族の都合で東京にやってきた。田舎では許された、好きなものを突き詰めたきゃ派すぐに反感を買った。早口にしゃべる、オタク的なのりも大好きな美少女アニメたちも、すべてが嗤いの種になった。それは私の世界の中心で、なくては居きられない大事な私の栄養素だったから。私は気がつけば、学校にあまり行かなくなっていた。逃げるように秋葉原に通い、そこで私はアイドルにスカウトされた。小さな小さな事務所だった。
誰かに求められたかった。好きって言われたかった。肯定されない自分は、まるで存在価値がないようでつらくて溶けて消えたくなっていたから。
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