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【Tief, tief, im Dunkeln】
「やっぱり、キミが呼んでたからだったんだね」
早いうちに話しておきたかった。お前は今日だけで、それはそれは濃厚な体験をした。魔女を知り、自らの意思で闇魔法を使ってみせた。これはとても重要なことだ。だから、呼んだ。闇魔法の負荷を重くしてまでな。
ただ、数日は寝たままになってもらうことになってしまった。すまないが、夢の世界でその間なんとか過ごしてほしい。
「それで、呼び出して何の用?」
そうだな、魔女について、話をしておこうか。とはいっても、お前達が「ネタバレ」というのを嫌うことを、私は知っている。だから、今教えていい限りで、普通では知ることができないことを教えるとしよう。
「ちょっと待って! なんでキミはそんなことを知ってるの!? 普通では知ることができないって、あたしの考えが正しいなら、それは現世で得られない情報ってことに……」
いいか。私は概念人格なのだ。概念人格はこの世に偏在している。ほぼ、何でも知っているのだ。人間が知り得ないことも、多くは知っているのだ。一応、かなり昔から概念人格をやっているからな。それこそ、魔法が生まれた頃からな。
「魔法が生まれた頃から……じゃあ、魔法の起源という大きな謎の答えも……」
知っている。魔法どこから来たのかを。今から、それを話そうと思っていたのだ。
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