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「あの日。日があるうちに、魔女について教えましたよね。現在は第6の魔女が存命であることも、当然知っているはず。そして、その魔女は、まさに身近に居たのですよ」
そして、校長は自分の胸に右手を当て、アイリアにしっかりとそれを見せつける。そしてハッキリと言ってみせる。
「私の本当の名前を、教えます。私の名前は、マルギテス・アプフェルドルン。魔女名です。私が、第6の魔女、マルギテスです」
アイリアは絶句し、魔女から距離をとる。眼の前に居るのが、魔女。その事実を、信じ切ることができないでいる。
しかしそんなことはお構いなしに、校長は話を続ける。
「このことをあなたに明かしたのには、理由があります。あなたは、意識して闇の力を使い、闇魔法を詠唱し、その反動で気絶したのち、闇の中へダイブを行ったのです。それがトリガー。あなたの、覚醒を促すものです。そして覚醒とは、文字通り目覚めです。あなたは覚醒しました」
そして、次の言葉で、今まで夢の世界で謎の声が語ってきたことの意味を理解する。しかし同時に、その概念人格の正体に疑問を持つことになる。
「あなたの名前がこの名前に似ていること、偶然とは思えませんが……あなたは、第7の魔女、魔女名『イーリアス』として、今、覚醒しました。全ての条件を満たしました」
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